不妊治療をやめてから幸せなこと 1好きなものを食べられる

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「妊娠しやすい体をつくるため食事(栄養)に気をつけましょう」

妊娠を考えたときに最初に意識するところです。

もともと食べることが好きで、栄養バランスのとれた食事を考えて作ることも好きでした。

今思えば、特に不摂生をしていたわけでもない。

けれど、治療中は食べるものに関する様々な情報に振り回され苦しかった。

ネットで調べて出てきた情報は、例えば次のようなもの。

良質なたんぱく質をとる ビタミン・ミネラルをとる(特に葉酸) 抗酸化成分をとる 

白米より玄米 上白糖よりきび砂糖 牛乳より豆乳

カフェイン・アルコールは控える 小麦製品は控える 

ケーキ・洋菓子・スナック菓子は控える 

果物は控える 生ものは避ける などなど

医者からはDHEAとインターパンチというサプリを勧められ飲んでいました。

さらに、一度目の採卵で受精卵ができなかったとき、

「体質改善のためにあとできることといったら、体を温める生活をすることだけしかない。

体を冷やす食べ物は食べないようにすること。」と医師から言われ、

食材ひとつひとつ”体を冷やすか”を調べていたときもありました。

けれど、食べることが大好きな私は徹底することができなかった。

「積極的に摂りたい栄養」を意識することに苦痛は感じませんでしたが、

「控えたほうがいいもの」に苦しめられました。

白いご飯が食べたくなる。

小麦でできているパスタもうどんもラーメンも食べたくなる。

果物が食べたくなる。

生クリームがのったケーキが食べたくなる。

コーヒーが飲みたくなる。

牛乳たっぷりのカフェオレが飲みたくなる。

お酒が飲みたくなる。

ポテトチップスが食べたくなる。

ある程度我慢できても、食べたいものを控えることでストレスが溜まる。

すると「ストレスを溜めることが子宮に悪影響を及ばす」という情報に、

もうどうしたらいいのかわからなくなってしまう…。

控えたほうがいいだけで禁止ではない…それはわかる。

けれど、我慢できず口にするたびに罪悪感を感じてしまう。

今これを口にすることで着床するかしないか決まってしまうかも…これが分岐点になってしまうかも…。

はたからみれば、そんな小さな選択ひとつでかわるわけないと思うのだけれど…

その時も頭では分かっているのだけれど…。

悪い結果になる原因のひとつを作ってしまった気がして…。

好きなものを食べているのに苦しくてモヤモヤするのです。

何を食べても満たされなった。

不妊治療をやめたとき、

今まで思い描いてきた子供がいる未来のことをすべて諦めて0に戻して、

まったく別の未来を思い描いて生きていけるものなのか、とても不安でした。

けれど、不妊治療をやめることを決心したその週末に…。

大好きなイタリア料理店で冷えた辛口白ワインを飲みながら

生ハムのサラダとオリーブのトマトソースパスタを食べたあの時間の幸せだったこと。

40代になり、今後の健康に気を使うようになってきたところ。

良質のたんぱく質をとり、糖質はとりすぎないように、

野菜は彩りよく、油ものは控えめに…

神経質になることなく栄養を考えた食生活を送るのはとても楽しい。

そして時々食べたくなるジャンクフードを食べ満足する喜び。

好きなものを食べて「おいしかった!ごちそうさま!」で終わる食事ができることに幸せを感じる日々を送っています。

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