気持ちがまったく前を向かなくなって、どうしても病院に足が向かず、そのまま不妊治療をやめた私。
辛い治療から解放されて、どこかホッとした気持ちになっていました。
けれど、数年先「もっと頑張れたんじゃないか?」と悔やむ日がくるような気がして、すごくすごく怖かった。
そこにあったのは「頑張り切れなかった劣等感」でした。
生活習慣を変え、サプリを飲んだり、体を温めたり…、
いろいろ努力しているつもりでいたけれど、
無我夢中で頑張ったわけでもなく、どこか中途半端だったような気がしていました。
その時その時の自分にできることはやったと思う。けれど、頑張っても報われるとは限らない世界。
いつしか、やめ時を考えるようになっていて、
目標に向かって夢中に頑張っているという手応えは持てずにいました。
そんな中、全力で妊活を頑張っている人たちが、たくさんいる。
そこまで本気になれない自分を後ろめたく思っていました。
不完全燃焼で終わった妊活。
そんな自分を責め、後悔する時がくるのではないか?それが一番怖かった。
悔やんでも、もう絶対に取り返しがつかない。そういう恐怖。
けれど…続けていたら産めたのかな?頑張っていたら産めたのかな?
頑張れなかったから産めなかったんじゃないよね?
やっぱり高齢だったよね?リミットがあったよね?
流産を経験して、採卵を失敗して…
こんなに不安要素をかかえながら、心はズタズタに傷ついていて。
絞り出さなきゃ出てこないパワー。産むまでに使い果たしてしまいそう。
産んでやっと子育てが始まるのに…。そのパワーは残っていなかったよね?
不完全燃焼だった…。けれど、限界だった…。けれど、後悔し続けるのかな?
そんなふうに、ぐるぐるぐるぐる考えることを止められなくなっていました。
そして、そんなことが数か月続いた、ある時、
なんの前触れもなく急に、ふと自分に言いたくなったのです。
「不完全燃焼でもなんでもいい。幸せでいよう。
幸せにも不幸せにも理由なんてつけなくいい。
ありのままの自分で、ずっと幸せでいよう。」と…。
想像つかない未来…幸せを目指すのではなく、幸せの中にいよう。
それがいい。
今は、不安でいっぱいだけれど、不安のままでいい。
その状態でも、自分の未来をちゃんと信じて幸せに暮らしていこう。
そしてやっと、自分と折り合いがつきました。
これからも、ぐるぐる悩むことがあるかもしれない。
けれど、いくら悩み迷っても、この思いに帰ってくれば、きっと大丈夫。
そう思うことができて、一歩前へ進むことができました。
自分の中から湧いてきた思いに背中を押されたあの瞬間、自分で自分を救えた感触がありました。
あの時のあの感触に、今も支えられています。
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